不具合事例とQ&A

  • 材料

    硫黄化合物による2成分形ポリウレタン系の茶褐色への変色

    PU9000typeNB(2成分形ポリウレタン系)が温泉地などで塗装前に茶褐色に変色する現象です。

    表面が茶褐色に変色したPU9000typeNB

    表面が茶褐色に変色したPU9000typeNB

    2成分形ポリウレタン系シーリング材に配合されている金属触媒が、火山ガス・鉱泉(温泉)・下水などに含まれる硫化水素ガスと反応し、変色(茶褐色)を発生させたものと考えられます。

    変色反応

    事前対策

    ・温泉地や下水道処理施設の付近なども含め、露出仕様でのポリウレタン系シーリング材の使用は避けて下さい。
    ・2成分形ポリウレタン系シーリング材は必ず塗装仕様として下さい。

    事後対策

    シーリング材の防水性能には影響ありませんので、通常通りシーリング材表面を塗装して下さい。

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  • 材料

    2成分形ポリウレタン系の内部発泡

    PU9000typeNB(2成分形ポリウレタン系)が全体的(カマボコ状)に膨れる現象です。

    2成分形ポリウレタン系の内部発泡

    PU9000typeNBの膨れ状況

    2成分形ポリウレタン系の内部発泡

    PU9000typeNBの内部発泡状況

    シーリング材の撹拌、ガンヘの充填、施工時の気泡混入と、高温・多湿条件が重なると、シーリング材の成分であるイソシアネート成分が下地や空気中の水分と反応し、発生した炭酸ガスがシーリング材の膨れを誘発します。

    2成分形ポリウレタン系の内部発泡

    膨れのメカニズム

    事前対策

    ・目地が湿っている場合や施工直後に降雨が予想される場合は、 施工を中止して下さい。
    ・下地水分(湿気)の影響を防ぐため、プライマーは塗りムラやカスレがないように確実に塗布して下さい。また、オープンタイムは30分以上とり、プライマーの溶剤を十分に揮発させてからシーリング材を充填して下さい。
    ・シーリング材への気泡の混入をできるだけ防いで下さい。
    ・硬化速度が遅くなると、水分との反応が起きやすくなるので、硬化遅延剤は極力使用せず、可能であれば硬化促進剤を使用して下さい。

    事後対策

    膨れ部分を切り取り、増し打ちを行うか、膨れた箇所を除去して打ち替えて下さい。

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  • 材料

    2成分形ポリウレタン系の小豆状~米粒状のふく膨れ

    PU9000typeNB(2成分形ポリウレタン系)の目地際の表面に発生した小豆状~米粒状の膨れです。

    2成分形ポリウレタン系の小豆状~米粒状のふく膨れ

    PU9000typeNBの膨れ状況

    シーリング材の撹拌、ガンヘの充填及び施工時の気泡の混入や押さえ不足等によるシーリング材と被着体の間の残留空気と高温・多湿条件が重なると、シーリング材中のイソシアネート成分が水分と反応し、発生した炭酸ガスがシーリング材の膨れを誘発します。

    2成分形ポリウレタン系の小豆状~米粒状のふく膨れ

    膨れのメカニズム

    事前対策

    ・目地が湿っている場合や施工直後に降雨が予想される場合は、施工を中止して下さい。
    ・下地水分(湿気)の影響を防ぐため、プライマーは塗りムラやカスレがないように確実に塗布して下さい。また、オープンタイムは30分以上とり、プライマーの溶剤を十分に揮散させてからシーリング材を充填して下さい。
    ・接着界面への気泡の混入をできるだけ防ぐためにヘラ押さえをしっかり行って下さい。
    ・硬化速度が遅くなると、水分との反応が起きやすくなるので、硬化遅延剤は使用せず、可能であれば硬化促進剤を使用して下さい。

    事後対策

    膨れ部分を切り取り、増し打ちを行うか、膨れた箇所を除去して打ち替えて下さい。

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  • 材料

    シリコーン系シーリング材のはっ水汚染

    シリコーン系シーリング材が充填された目地周辺に発生する「帯状汚染」です。ガラスの場合は透明性が失われ、外壁パネル・石材・タイル等は黒ずんだ帯状の汚れとなる現象です。

    シリコーン系シーリング材のはっ水汚染

    はっ水汚染の状況Ⅰ

    シリコーン系シーリング材のはっ水汚染

    はっ水汚染の状況Ⅱ

    次のような過程をたどるものと考えられます。
    ① 雨水の流下等とともに、被着体の表面あるいは表層に、シリコーン系シーリング材中の未反応遊離シリコーン液状化合物が拡散する。
    ② 拡散した末反応遊離シリコーン液状化合物の表面に、静電気によりホコリが付着する。
    ③ その後の降雨によりこのホコリが被着体の周辺に更に拡散していく。
    ④ 水の揮発によりシリコーン成分が被着体表面に固定化する。
    ⑤ ①~④の繰り返しによってボヤッとした「帯状汚染」になる。
     

    シリコーン系シーリング材のはっ水汚染

    遊離シリコーン化合物の移動経路


     

    このシリコーン物質による汚れは水で洗浄しにくく、徐々に拡散し経年に従い顕著になります。

    事前対策

    1)目地設計面
    ・石材やタイル目地の場合は5〜6mm程度の落とし目地として下さい。
    ・目地に水切りを付けて、目地や周辺被着面に直接雨水が流下しないように設計して下さい。
    2)材料面
    ・ガラス回りのシーリング材としては、このはっ水汚染が発生しないIB7000(2成分形ポリイソブチレン系)を選定して下さい。
    ・外壁パネル・石・タイル打込みPCa等の目地にはMS2500(2成分形変成シリコーン系)を選定して下さい。
    ・「はっ水汚染防止用の表面コーティング材」もありますが、塗膜割れによる汚染の発生や付着性等に問題のあるものが多く、使用は避けるか、使用する場合は十分な事前確認を行って下さい。

    事後対策

    1)暫定対策
    ・ガラスは数ヶ月、外壁パネルは数年に一度の頻度で、専用の薬液による洗浄を行って下さい。ただし、原因となるシリコーン系シーリング材は残存しているため、その後も定期的な洗浄が必要となります。
    ・ 1成分形または2成分形のシリコーン系でも脱アルコール形については、このシーリング材へ接着する他素材のシーリング材がないため、上記の暫定対策に頼らざるをえません。
    2)根本対策
    ・既存のシリコーン系シーリング材が2成分形の脱ヒドロキシルアミン形であれば,打継ぎ接着が可能なIB7000で改修できます。この場合の施工上の留意点として、既存のシリコーン系シーリング材はできるだけ取り除く必要があり、また、完全に除去できない場合は3mm以上の厚さでIB7000を被覆することが必要です。

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  • 材料

    シーリング材のかびによる変色

    湿気の多い箇所に施工したシーリング材の表面にかびが発生し、黒く変色したりする現象です。

    シーリング材のかびによる変色

    かびの発生状況Ⅰ

    シーリング材のかびによる変色

    かびの発生状況Ⅱ

    上記写真1、2のように部分的な黒っぽい変色は、かびや藻類の発生が原因として考えられます。かびは、空気中のどこにでも漂っているかびの胞子が、温度・湿度・栄養分という3条件の整ったところに付着すると、またたく間に発芽して菌糸が網の目のように伸び成長していきます。
    この「栄養源・高い湿度・適度な温度」というかびが緊殖する3つの条件が整えば、目地のシーリング材上でもかびは繁殖することがあります。

    事前対策

    湿度が高くかびが発生しそうな目地には防かび剤を配合したシーリング材を使用して下さい。例えば、MS2500(2成分形変成シリコーン系)・MS2570(前同)と「MS2500・MS2570専用防かび剤」の組合せが有効です。
    注)「MS2500・MS2570専用防かび剤」は、 MS2500またはMS2570にしか使用できません。他のシーリング材(SR2520(2成分形シリコーン系)等)に使用すると硬化阻害を起こします。

    事後対策

    ・中性洗剤と毛の硬いブラシを用いてシーリング材表面を洗浄すれば、ある程度は目立たなくなります。
    ・塩素系のかび取り漂白剤を使用する場合は、シーリング材表面が侵されたり、建物の金属部が錆びる恐れがあるので、薬剤との接触は短時間(30分以内)で済ませ、処理後は十分な水で薬剤を洗い流して下さい。
    ・かびを除去した後、シーリング材表面に市販の防かび処理剤を塗布しておくことも有効です。

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